村上のツナです。いえいえ妻です。
2018.02.08
初めまして。ひころいちファーム製麺担当 村上 真由美と申します。
某牧場で農業のノウハウを約10年培った主人ですが、出会った時は地元に戻って「農業をしたい!」と意気込んでいました。 縁あって2010年に結婚しその年の秋には長女も生まれました。農家に生まれた私ですが農作業には不慣れで、主人から鍬の使い方を一から教わる感じでした。
一緒に農業をするつもりはなかったのですが、
ハウスでミニトマト・レタス・ブロッコリー・ほうれん草などを育て収穫し、苦しいながらも生計を立てていました。主人は、朝3時に起き野菜を出荷した後、産直に行ってアルバイトをして夕方に帰ってきて収穫した野菜を出荷する毎日を送っていました。私は、その頃長女を産んだばかりでしたので春から収穫できるようにと種まきを手伝うぐらいの簡単なことしかできませんでした。
そして、3.11その時が来ました。
いつもの通り、主人が取ってきた大根やネギをベランダに干したその直後です。今まで感じたことのない強い地震が襲いました。私は、急いで長女のところにいき抱き寄せ揺れが落ち着くのを待っていました。食器棚から皿は流れるように落ち、テレビはひっくり返り部屋がめちゃくちゃになりました。それでも余震が続くので、家の外に出て主人の帰りを待ちました。30分ぐらい経った頃に主人が戻ってきたのも束の間、私たちに津波が迫ってきていたのです。押し寄せる津波を背に、振り返るとさっきまで暮らしていた家が黒い濁流に押し倒されていきました。長女はその時4ケ月。主人が娘を抱き、急な竹やぶをよじ登りました。たどり着いた山の上で、主人の腕の中ですやすや眠る娘の顔を見て一気に力が抜け、三人生きていることを実感しました。
その後、主人の実家に身を寄せるのですが、一時は「意気消沈」この先のことなど考えられる余地もないぐらい気を落としていました。が、主人は応援して下さる方々からの励ましの言葉・ご支援をいただき、力強い支えを得て「もう一度夢を追いかけたい」と言ったことが忘れられません。 そんな時、主人が読んでいた農業雑誌を何気なく開いていた私の目に入った片隅の広告には「米粉麺製麺機」の文字があり、「へぇ~、これで米粉麺るくれるんだってよ」と言った瞬間、私が読んでいる雑誌を奪い取り・・・「すっげえ、この機械で作れるんだ」と言いっている・・と思った次の瞬間にすぐさま電話をかけていた姿に驚きました。
(...えっー!!!!!!)
「この人はまさに猪突猛進だ」いや、ブレーキのない暴走列車だと(笑)
主人を見ていて思うことは「有言実行」「負けず嫌い」「真っすぐ」「嘘が嫌い」
そして、何より逆境におちいっても「決して諦めない人」(私の前では弱気ですが)
もっともっと皆様に暴露したいところですが、今日はこの辺で失礼します。
また次回のお楽しみです