朝日新聞に記事が掲載されました!
2017.11.14
11月10日付けの朝日新聞にクラウドファンディングについての記事が掲載されました!
是非ご覧ください。
http://digital.asahi.com/articles/ASKC23VXHKC2UJUB006.html?rm=441
以下、記事内容です。
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震災で大きな被害を受けた大槌町で生まれたフラダンスグループがこのほど、念願の練習場を手に入れた。ただ電気や水道、トイレがない。メンバーには年金生活者が多く整備費を賄えないことから、ネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。「フラで町を元気づけ、全国に感謝の気持ちを伝えたい」との思いから。
10月末、町役場近くのプレハブ小屋で「マカナ アロハ」のメンバー十数人が、町民文化祭に向けて練習に励んでいた。「もっと笑顔で!」。代表の小笠原弘(ひろ)さん(78)の声が飛ぶ。終わった後はお茶を飲みながらひとときおしゃべり。笑い声が絶えない。
「マカナ アロハ」は「愛の贈り物」の意味。メンバーは30代から最高齢の小笠原さんまで約30人だが、年金生活者が20人以上。被災者が多く、小笠原さんも義弟と自宅を失った。水産加工会社に勤める菅谷あやさん(60)も夫(当時62)が行方不明だ。「当時を思い出しては泣き、そして踊って笑う。繰り返すうちに心が癒やされていった」と話す。
ログイン前の続き結成は2011年の秋。「仮設住宅で暮らす高齢者らを元気づけたい」と、20年ほど前から趣味で踊っていたフラを町内の仮設住宅で踊ったところ評判になり、レッスンを始めることになった。引きこもりがちだった高齢者が1人、2人と訪れるようになり、福祉施設の慰問や町のイベントに呼ばれるようになった。
練習場は山間部の仮設の集会所だったが、周囲の入居者への音漏れに気を使う上、仮設住宅の集約に伴い来秋には閉鎖されてしまう。市街地の公民館も使うようになったが、どちらも全員で踊れる広さがなく、ぶっつけ本番で合わせることもしばしばだった。小笠原さんは、新しい練習場を建てようと考え始めた。
今春、約18坪のプレハブ小屋を親族の支援で手に入れ、津波で流された自宅跡地に置いた。その横に住田町から木造の仮設住宅を払い下げてもらって移築し、トイレと練習終了後の茶話会の部屋にする考えだ。
移設や空調、水回りなどの整備にかかる費用は約200万円。小笠原さんが大槌町側に相談したところ、CFの活用を勧められた。「知らない人からお金を集めていいのか」と難色を示すメンバーもいたが、「いつも何か楽しそうなことをしていて、ご近所が気軽に顔を出せる拠点にしよう」と訴え、説得した。
寄付の応募はCFサイト「いしわり」https://ishiwari.iwate.jp/pj/IswH8021544別ウインドウで開きます)へ。目標額は来月22日までに200万円で、達しなければ不成立となる。金額に応じて海産物などの返礼品もある。小笠原さんは「悲しみを味わった町に楽しみをもたらすオアシスにしたい。ご支援をお願いします」と話す。
メンバーは11日、東京都荒川区のホテルで開かれる「ふるさと大槌会」で踊り、CFへの協力を呼びかける。問い合わせは「マカナ アロハ」(otsuchi.makanaaloha@gmail.com)へ。(星乃勇介)