
食べておいしい引退馬支援!!馬厩肥栽培マッシュルームで美味しいスープを作ろう!
by 一般社団法人 馬と歴史と未来の会(理事長 上田優子)
【ごあいさつ】
初めまして、一般社団法人 馬と歴史と未来の会の上田優子と申します。
『アハルテケイオン』という屋号で、引退馬支援活動を始めたのは約3年前。
ホースセラピーの導入や、誘導馬の誘致に地方競馬の協賛レース、馬を使ったワークショップ、馬ふん堆肥生産物の普及活動…と、様々なものにチャレンジしながらあっという間に時間が過ぎていきました。
躓きや失敗を重ねながらも沢山の方々の助けを借りて、今年4月、ついに引退馬支援のために法人設立いたしました。
最後までご一読いただけますと幸いです、どうぞよろしくお願いします。
【マッシュルームのスープで引退馬支援?!】
「マッシュルームのスープで引退馬支援」と聞くと、「なぜ?」って思いますよね?実は、マッシュルームと馬にはとっても深~いつながりがあります。
馬ふん堆肥とマッシュルームの歴史
マッシュルームの歴史は古く、古代ギリシア・ローマ時代から、厩肥(馬ふん堆肥)に自然発生していたものを食べる文化がありました。
人工栽培が始まったのは、17世紀半頃のフランスで、主にパリ地方の採石場跡地で栽培されていたことから『シャンピニョン・ド・パリ(パリのキノコ)』と名付けられたそうです。
日本でのマッシュルーム栽培の歴史は明治時代初期まで遡りますがなかなか浸透せず、大正時代末期になって、ようやく栽培が広がりました。戦前はホテルや高級レストラン向け、戦後は輸出するために缶詰用の栽培が主流というように、一般家庭に広まるには至りませんでした。時代が移り、食生活が豊かになった昨今では、生で食べられるマッシュルームがブームとなっています!
なぜ「マッシュルームのスープで引退馬支援」なのか?
マッシュルームの需要を増やす、マッシュルームの消費を増やすことは、馬のお仕事につながります!
マッシュルームの苗床は馬ふん堆肥です。その苗床は、ほぼ1か月に1回、総入れ替えをします。そのため、大量の馬ふんが必要になります。
マッシュルームの効用
マッシュルームは、実は栄養満点の健康食材です。
大量に含まれる食物繊維で、便秘や肥満予防、有害物質を吸着させて排出するデトックス効果も期待できます。
また、豊富なビタミン類で疲労回復や、集中力の維持にも効果があるとか?!
何より、カリウムが多く、余分なナトリウムを排出するため、高血圧や動脈硬化の予防に期待が高まる食材です。
【商品作りの工夫】
だから、マッシュルームをたくさん食べてほしい、馬と自分の健康のために!
この素晴らしい食材を使って、美味しく、健康も、地域自慢も、引退馬支援もしてしまおうというのが、今回の目的であり、クラウドファンディングを通して開発しようとしている商品です!!
妥協しない素材へのこだわり
マッシュルームは、ジオファーム・八幡平が生産する八幡平マッシュルームのみを使用します。
ジオファーム・八幡平では、隣接する牧場で乗用馬と共に、引退した競走馬や休養馬の飼育をしていて、マッシュルーム栽培には、この馬たちの馬ふんが使われています。
引退馬支援の先達として活動されている船橋さんの、馬への思いがこもったマッシュルームを、今回のスープにはふんだんに使います。
(↑ ジオファーム・八幡平代表の船橋慶延さん)
決して譲れない味へのこだわり
岩手県産の食材に精通した北上市のこだわりレストラン『ときよじせつ ONODERA』の小野寺シェフに、レシピ開発を依頼しました。オーガニック食材の取り扱いにも熟知したシェフが、マッシュルームの魅力を最大限引き出したレシピを生み出します。
少しも水で薄めることなく、マッシュルームだけを主役に、こんなにもシンプルに、素材を活かして、美味しくなるなんて…?!
これほど美味しく食べ応えのあるマッシュルームスープを、私は今まで知りませんでした!
(↑ ときよじせつ ONODERAの小野寺伸也シェフ)
レシピを元に、以前から加工食品について度々ご相談に乗っていただいた石巻市のマリンプロ株式会社にスープ加工していただきます。
『レトルト食品はお店の味から3割劣る!』という常識を覆すため、試作を重ねています。
より多くの方に喜んで召し上がっていただくために、常温で持ち帰りやすいこと、日持ちすること、美味しいことにとことんこだわっています。
心にしみる、愛おしくなるパッケージのこだわり
商品としては、引退馬支援の役割を担いながら、馬に関わる客層だけでなく一般の人たちにも美味しさや、商品のイメージをおしゃれで高級感を出してPRできるように、パッケージにも力を入れています。
馬の絵画で著名なアーティスト 加藤美生子先生が、私たちの引退馬支援活動に賛同して書いてくださったデザインラベルを施します。彼女の作り出す世界は、柔らかく、優しく、誰をも魅了します。
常温保存タイプのスープとして、商品開発後は、お土産品屋、岩手のアンテナショップ、乗馬クラブやドライブインに置かせていただく予定です。馬に関わるイベントや、展示会でも販売します。
【引退馬支援と地域の活性化】
年間約7000頭の馬が誕生し、数年もしないうちにその7割以上が殺処分されています。馬の寿命は約30年。殺処分される馬は、人間でいうと20歳にも満たないうちに、能力を見限られ殺されてしまいます。
世界的には、アニマルウェルフェア(※)の運動が盛んになりつつある中、日本でも遅ればせながら、アニマルウェルフェアの下に引退馬支援活動が広まり始めました。
※「アニマルウェルフェア」とは…
感受性を持つ生き物として家畜に心を寄り添わせ、誕生から死を
迎えるまでの間、ストレスをできる限り排除し、行動欲求を満た
し、健康的な生活ができる飼育を目指す動物福祉の考え方です。
しかし馬の飼養には経済的負担が伴います。馬と人が気持ち良く共生していくには、馬ができるたくさんの仕事が必要なのです。
馬それぞれが個性に合った仕事をこなし、自身の飼い葉代を稼ぎ出すことは、経済的な問題が解決すると同時に、馬の命を繋いでいく重要な手段になると私たちは信じています。
私たちは、馬の利活用のためにリトレーニング支援や、ホースセラピーの普及、情報発信イベントを、法人化前から続けております。
でも、多くの場合、リトレーニング期間は、馬が収益をもたらすことがないため、その費用負担ゆえに、殺処分されたり、幼く可能性を秘めたままで食用肉に回されてしまうことも少なくありません。
そのため、私たちは、馬が収益を作れない期間を支えるシステムづくりが必要と考えました。
馬産地いわてにおいて、この魅力的な馬という存在をより活躍させることは、歴史的にも、地域の活性化にも、また、未来に向けても、とても有意義だと思います。
居場所のない馬に、居場所を作って生きる道を見つけてあげる活動は、それを支援する人の心も満たすものになるのではないかという希望を抱いています。
馬の魅力、引退馬の現状、その支援の取り組みを知ってほしい。
そして、リトレーニングを支える収入を継続的に得る仕組みが欲しい…これが、今回のプロジェクトを思い立った理由です。
【馬が生きていることに価値を見出すにはどうすればよいか?】
この問いに、生きているからこそ排出される馬ふん堆肥の活用を私たちは考えました。
馬ふんを堆肥にし、その堆肥で農作物が生まれ、加工するものなどで人が潤い、残りの作物を馬が食べたり、他の生き物が食べ、また馬ふん堆肥を生み出します。
また、この循環の中に、教育や、観光の資源が生まれます。
私たちの活動は、馬と関わりながら、SDGs(※)の目標4、11、12、15、17を達成させることを目指しています。
今まで、社会をよくする活動は利益の出た企業が余ったお金の一部でするものでした。でも、この、SDGsは違います。
これは、本来の業務を通して利益を得ながら、同時に社会を良くしていこうという活動です。
※「SDGs」とは…
国連加盟国が2016年から2030年までに達成するため
に掲げた17の目標、169のターゲットで成り立つ持続可
能な経済・社会作りの開発目標です。
今だけでなく、未来をよくするために、今から取り組むべき
ことは何だろう?その指標が、示されています。
馬ふん堆肥を広めたい
私たちは、馬ふん堆肥栽培の普及活動をすることで、馬に仕事と収入をもたらす仕組みを作ります。
馬ふん堆肥を通して、たくさんの生産者とつながり、その生産品を通して、地元生産品の素晴らしさや、魅力を全国に継続して発信していきたいです。
そして、その商品の売り上げから、引退馬のリトレーニング費用を賄えるシステムを構築したいのです。
馬ふん堆肥の使用をする農家が増え、生産できる作物が増えたら、今後、さらなる商品開発や特色ある産物としてのPRができます。
また、引退馬支援の会社が農業や、食とつながることで、互いに交わることのなかった客層へ、互いにPRが可能になり、新たな顧客開拓につながります。
【『FUMIER PROJECT』とは〜昨年の取り組み〜】
昨年は、試験的な取り組みとして、引退馬たちの馬ふんで堆肥を作っているジオファーム・八幡平の堆肥を使いりんごの木を栽培し、実ったりんごを使って、完熟ジュースに加工し、「『FUMIER PROJECT』のりんごジュース」という名前を付けて販売しました。
その売り上げで、リトレーニングに使う馬具を購入し、牧場に寄付しました。
『FUMIER PROJECT』とは、馬ふん堆肥を使い栽培した作物の加工品を販売し、その売り上げから引退馬支援の費用を捻出することを目的とした企画商品のブランドネームです。今回のプロジェクトで開発する商品のスープも、その一つとなります。
【岩手の農家を元気にしよう!】
このプロジェクトには引退馬支援と、もう一つの目的があります。
それは、岩手の農家の生産物を、馬好きな人や、引退馬支援、動物愛護に興味ある人たちを介して、全国へと発信していくことです。
昨年の取り組みでは、岩手の産物にりんごがあること、岩手県産完熟りんごのストレートジュースの味が、スーパーで買うジュースよりはるかに薫り高く美味しいことを知ってもらえました。(そのおかげで、引退馬にりんごをプレゼントすることができる馬ふん堆肥栽培のりんごの木オーナー制度の申し込みは、今年満口となりました。)
新たな問題解決のために
ですが、引退馬支援の費用を削らずに、自己資金で大量生産をすることはかなわず、昨年は満足のいく量は作れませんでした。また、りんごジュースは、りんご自体が季節限定商品のため、在庫がなくなった時に、追加の注文は、加工できるりんごが無いため1年後までできません。それでは、年間通して、安定的に、支援金を含む収益を上げることができず、リトレーニングの費用を継続して支払うこともできなくなってしまいます。
そこで、年間通していつでも追加生産が可能となる、引退馬支援にぴったりの新たな商品を作りたいと考えました。
【今後の取り組みの期待】
東北・いわてを集結して作るこのマッシュルームスープを全国各地の方々に認知していただくことで、今後の販路の開拓、地元生産者との継続した取引が可能になり、馬産地として歴史ある岩手の地において、安定した引退馬支援ができます。
私たち(社)馬と歴史と未来の会では、『FUMIER PROJECT』の商品が増えることで、ブランド化が進み、岩手の生産物から新たな商品の開発や、馬ふん堆肥栽培の作物の種類を増やしていくことへもつながると期待しています。
また『FUMIER PROJECT』のファンを獲得することで、馬のファン・食のファン・地域のファンを集め、今後は全国で販売や、通常ならなかなか結び付かない競馬場や、馬術大会など、様々な催しに岩手の産物をつなげることができます。
活動に賛同していただける農家さんや、食品加工会社の確保をし、第三第四の『FUMIER PROJECT』の商品をさらに増やしていくことができます。
【支援金の使い道】
スープ開発費 150,000円
スープ材料・製造加工費 400,000円
マッシュルーム代 370,000円
パッケージデザイン・ラベル代 100,000円
返礼品・送料 255,000円
クラファン手数料 225,000円
もしも、より多くの支援が集まりましたら、馬ふん堆肥を試験使用してもらえる農家さんの開発費用にも使わせていただきたいです。
より多くの引退馬に、第二第三のキャリアを繋いであげたいです。
そのために、新しい商品『マッシュルームスープ』を完成させたいです。
どうぞよろしくお願いします。
【協力事業者紹介】
今回のプロジェクトに協力してくれた事業者の方々を紹介します。ご縁をつないだのは、皆、東北地方の事業者さまです。
ジオファーム・八幡平様
https://geo-farm.com/
ときよじせつ ONODERA様(小野寺伸也シェフ)
http://www.ariv.co.jp/tokiyojisetsu.php
マリンプロ株式会社様
http://koyogroup.net/marinepro/
お名前の出ないたくさんの協力者、応援くださる皆様にも感謝です。
【どうぞ、ご支援よろしくお願いします!】
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プロジェクトが成立しました